
東急ウェルネスが運営するシニアレジデンス、東急ウェリナシリーズ。
2010年9月に開業した「東急ウェリナ大岡山」は、シリーズ第1号であり、フラッグシップでもあります。開業15周年の節目にあたり、総支配人と副総支配人に、これまでの歩みをふりかえりつつ、今後のビジョンをお話しいただきました。
「日本一のシニアレジデンス」を
目指し、2010年に開業
纓田:「東急ウェリナ大岡山」は、東急グループが、東急線沿線に暮らす方々が高齢期を迎えるにあたり「安心して人生を託せる生活ステージをご提供したい」との思いで建設したシニアレジデンスです。東急ウェルネス㈱としての最初のシニアレジデンス、かつフラッグシップとして「日本一のシニアレジデンス」を目指し、サービスの質向上に取り組んできました。「東急ウェリナ大岡山」の特長の一つが、東急大井町線と目黒線「大岡山」駅から徒歩1分圏内にあり、東急病院が目の前という好立地です。



横田: この場所には、もともとは東急病院の看護師寮がありました。東急病院が大岡山駅直結の病院として建て替えとなる際に、東急グループの街づくりの一環としてシニアレジデンスを建設した経緯があります。地の利を活かし、真向かいの東急病院とは、密接に連携をはかっています。東急病院を利用されているご入居者も多くいらっしゃるので、健康管理室の職員が東急病院の医療連携室と連絡をとり、速やかな受診のお手伝いをしています。
纓田:「東急ウェリナ大岡山」は165室あり、約150名のご入居者がいらっしゃいます。ご入居者の年齢は60歳代から100歳代までと幅広く、平均年齢は80歳代後半です。男女比は女性7割・男性3割くらいで、お一人でお住まいの方、ご夫婦でお住まいの方などさまざまです。企業理念である「ひとりひとりの『生きる』と向き合う」を常に念頭におき、お一人おひとりに真摯に向き合うことを大切にしています。




ご入居者に安心して
楽しく過ごしていただくための、
きめ細かな接遇
纓田:150名近いご入居者様がいらっしゃいますので、いただくご要望やご意見は多岐にわたります。ホテルライクな雰囲気を期待されるご入居者も多くいらっしゃいますので、職員の言葉づかいや身だしなみには気を使っています。接遇面の向上のために、定期的に元航空会社の外部講師を招いた接遇の研修も取り入れております。
横田:接遇の研修は、全職員が対象となります。ホスピタリティのレベルとして、飛行機のファーストクラスに搭乗されるお客さまを想定した研修内容となっており、挨拶にはじまり、表情や発声、所作などについて指導を受けます。私たち管理者も対象ですが、研修を受けると身が引き締まりますね。
纓田:そうしたいわゆるマナー的なことの根底にあるのは、やはり心です。お一人おひとりにしっかり向き合って対応することが、すべての基本となります。
「東急ウェリナ大岡山」では、職員がご入居者全員のお顔とお名前を覚えており、お出かけやお帰りをはじめ、折にふれてお声がけさせていただいております。


横田:フロント職員は、お客様のフルネームとお部屋番号を覚えているのはもちろんのこと、ご家族の方についても把握しています。ご面会にいらしていただいた際に、スムーズにご案内させていただいております。
纓田:ハード面では、日頃の行き届いた清掃などはもちろんのこと、防災への対応にも力を入れております。防災訓練を年に3回定期的に開催しているほか、防災備蓄品の在庫管理もしっかり実施しております。
横田:東京都のガイドラインでは、ご入居者と職員の3日間の生活に必要な食料、飲料水、生活必需品の備蓄が定められていますが、「東急ウェリナ大岡山」では1週間分の備蓄を行なっております。
纓田:防災の面では、「東急ウェリナ大岡山」の建物は堅牢な構造になっています。バリアフリー構造である建物の耐震強度は、建築基準法に定められた基準の1.25倍を誇ります。東日本大震災でも建物に被害は全くありませんでしたので、ご安心いただければと思います。

開業15周年を迎え、
さらなる飛躍を目指して

纓田: 「東急ウェリナ大岡山」は、まもなく開業15年を迎えます。今まで培ってきた良い部分は継続しつつ、マンネリ化してしまっている部分など課題については、ご入居いただいている皆様方のご意見をいただきながら、改善へ向けて取り組んでいきたいと思います。
横田: 近年はコロナ禍で、コンサートや外出を伴うレクリエーションやイベントの中止が続きました。感染症法上の5類に移行してからは、一気に再開させていただき、ご入居者の皆さまに積極的にご参加いただいています。
纓田:そうですね。5類移行後は、イベント以外の面でもさまざまな工夫をとりいれています。お食事に関しては、東急ホテルズ監修のもと料理長と2名の栄養士が協力し、健康的で味わい豊かなメニューを提供しています。最近では料理長による料理実演なども取り入れ、よりお食事の場の雰囲気を高めています。
横田:栄養士によるご要望の聞き取りもこまめに行なっています。ご入居者に人気のメニューとしては、お刺身や天ぷら、鰻が定番ですが、リクエストで新たにカニクリームコロッケを取り入れたところ、好評をいただきました。
纓田:サービスの質の維持・向上のために、職員の定着にも力を入れています。その一環として、カムバック制度を取り入れました。これは、育児や介護などご家庭の事情で退職した職員の再就職を受け入れるもので、既に数人が制度を活用して再就職しています。


横田:昨年からは、職員同士の交流を目的としたサークル活動が立ち上がりました。野球観戦、カメラ、登山、バレーボール、フットサルなど、それぞれの趣味を通じて他職種と交流しています。ご入居者だけでなく、職員も笑顔で楽しい職場を目指したいですね。
纓田:職員同士の連携の良さはご入居者にも伝わりますので、これからもコミュニケーションを大切にしていきたいと考えています。戦後の日本を牽引してきた方々への敬意をもち、今後もご入居者お一人おひとりに満足してお過ごしいただけるように努めてまいります。
横田:ご入居者の口コミで入居される方が多くいらっしゃいますが、職員としてとても嬉しく、ありがたく感じています。これからもご入居者に安心してお住まいいただけるように、職員同士切磋琢磨してサービスの向上に努めます。
Profile

- 横田 寛Yokota Hiroshi東急ウェリナ大岡山
副総支配人 - 2009年に東急ウェルネス(株)に入社し「東急ウェリナ大岡山」の介護職員に配属される。その後統括リーダを経て2016年総支配人となる。2019年から「東急ウェリナケア尾山台」の総支配人を、2022年から「東急ウェリナケア自由が丘」の総支配人を務め、2025年1月より「東急ウェリナ大岡山」の副総支配人に着任。
- 纓田 健治Oda Kenji東急ウェリナ大岡山
総支配人 - 2017年に東急ウェルネス㈱に入社し、2018年に「東急ウェリナケア自由が丘」の総支配人に着任。2022年に「東急ウェリナケア旗の台」総支配人に着任し、2025年2月より「東急ウェリナ大岡山」総支配人に着任。